知育の基本の考え方
1歳3か月~6か月ごろは、お昼寝がなくなる子もいて、だんだんと「赤ちゃん」だったのが「子供」という感じも出てきます。嬉しさと、寂しさと、ないまぜになったような気持にもなったりもしますね!
離乳食がほぼ完了し、しっかりと歩けるようになってきます。脳もどんどん発達していて、「あっち(行きたい)」のように、自己主張も強くなってきます。
親の真似をどんどんしたがる時期でもあります。おもちゃをしまう。テーブルを拭く。そういう手本を見せていると、自分もやってみたい!と真似をしていきます。この頃のしつけは「まず親が手本を見せる」「子供がまねをしたくなる」という順番が基本だ、というように思っていてよいでしょう。
着替えを自分ですることを覚える時期でもあります。「着替え」についての最初の一歩は「自分で靴下を脱ぐ」です。一番簡単な「脱ぎ着」ですが、「自分でできた!」という喜びがあります。そこから徐々に、ズボンやスカートをはくといった比較的簡単なものから身に着けていけるようにサポートできるといいでしょう。
少しずつ「生活習慣を身に着けていく」ということが多くなってきます。いわゆる「しつけ」が必要になってくる時期です。こんな時こそ気を付けていただきたいのは、完璧を求めないこと。「ちゃんとできるようになってほしい」という親心が、ついついママやパパ自身を苦しめてしまったりもします。
「ちょっとずつでいいんだ」「今、できなくても、いずれできるようになるから大丈夫」と心にゆとりをもって接した方が、子供にとっても親にとってもいい時間になることが多いでしょう。
個人差も大きいですから「同じ月齢の子がもうできるようになっている」などと比較して焦る必要もありません。我が子のペース、我が家のペースを大事にしてみてください。
流派別の知育
モンテッソーリ教育
手先がかなり器用になってくる時期です。紐通し、フックかけ、つまむパズル、シール貼り、洗濯ばさみなど、興味を持ったものを夢中になってやる可能性が高い時期です。いくつか用意しておいて、本人に選ばせるようにするとよいでしょう。
「シールを張る」ということも、大人には簡単でも、子供にとっては大きなチャレンジです。「ただ貼ってみる」だけでも、シールを上手にはがして、台紙に上手にはるだけでも、指先の細かな動きが必要になってきます。上手になってきたら「所定の位置に貼る」ことができるような台紙を用意してみてもいいでしょう。
シュタイナー教育
シュタイナー教育では「愛情を示す」ということが大切にされています。
「愛情を示す」とはどういうことでしょうか?
「スキンシップ」「声をかける」「見守る」といったことは、愛情を示す代表的な方法と言えます。抱っこをする、ハグをする、手を取って歩く、といったスキンシップ。「キレイだね」「おいしいね」「よくできたね!」といった声かけ。
そして、子供が何かに夢中になって遊んでいるときに「見守る」ということも愛情表現になるでしょう。子供は集中して一人の世界でなにかをやっていたいときもありますが、何かが出来たりしたらすぐに「ママ、見て!」という気持ちも起こります。その時にすぐに気づいて「あ、できたね!」と声かけができる状態で「見守る」。そんなことも意識してみるとよいでしょう。
七田式
七田式で推奨されている遊びはたくさんありますが、この頃は、積み木遊び、あてっこ遊び、パズル遊びなどがよい時期かもしれません。
積み木遊びでは、「お母さんと同じものを作ってみてね」と最初に親がつくり、それを真似して作ってみてもらう、というような遊び方ができます。真似することが上手になってきたら「10秒で覚えてね」と言って、親が創ったものは壊してしまいます。積み木の数を増やしたり、秒数を減らしたりして、ちょうどいい難しさでやれるとよいでしょう。
ドーマン・メゾット
ドーマンメソッドでは【年齢が低ければ低いほど事実をありのままに取り入れることが簡単にできる(しかも忘れにくい】と考えられています。事実を覚えることが大切で「事実を応用する”知恵”」といったものは、6歳以降から発達すると考えられています。
今月のまとめ
- 「まず親が手本を見せる」「子供がまねをしたくなる」という順番が基本
- 生活習慣を身につけていく時期でできることは増えていきますが、完璧を求めないこと
- 他のこどもと比較せず、我が子のペース、我が家のペースを大事に心にゆとりをもって過ごす
- 手先がかなり器用になってくる時期なので、指先遊びができるものをいろいろ用意してあげるのがおすすめ
- 「スキンシップ」「声をかける」「見守る」たくさん愛情を示す
- 積み木遊び、あてっこ遊び、パズル遊びで遊ぶ