モンテッソーリ教育

モンテッソーリ教育の考え方や特徴、歴史などを紹介します。

モンテッソーリ教育とは

創始者

イタリアの医師、マリア・モンテッソーリが打ち立てた教育法が「モンテッソーリ教育」と呼ばれています。
  

輩出

藤井聡太棋聖や、Google創業者のラリー・ペイジや、セルゲイ・プリン、Amazon創業者のジェフ・ベゾスなどを輩出した教育方法としても有名です。

 

モンテッソーリ教育の特徴

基本の考え方

子供には「自己教育力」がある、と考えます。子供には「敏感期」があり、その敏感期を通して、自ら学んでいく力がある、という考え方です。

言語の敏感期、秩序の敏感期、運動の敏感期、感覚の敏感期、数の敏感期、文化の敏感期、などがあります。
   

例えばほとんどの0歳児は言葉の敏感期に当たります。ここで、大人たちが話しかける言葉をものすごい吸収力で吸収していくという力が子供には備わっています。

絵本を読み聞かせているときにも、「声」という音で聞いているだけでなく、文字についても吸収を始めています。「文字の敏感期」になると、子供は自然と文字を読みたがったり、書きたがったりするようになります。

そのような敏感期を逃さずに「子供が吸収したいと思っている時期に、どんどん吸収できる環境を提供する」というのが、モンテッソーリ教育の基本的な考え方です。

 

自分一人でできるように支援する教育  

<自分一人でできるように手伝う>という言葉に、モンテッソーリ教育の教育観が凝縮されています。子供は、自分でできることが多く、できないこともできるようになりたいという衝動を持っており、学ぶ力を持っている、という風に子供のことを見ているのがモンテッソーリ教育です。

「できないから手伝ってあげる」「失敗しないようにやっておいてあげる」そのような接し方を良しとしません。モンテッソー教育の「子供の家」は、「自分でできるように」を支援する環境が整えられています。
  

例えば、大人用の大きな椅子は、重たくて子供が自分で動かすことは難しいものです。必然的に大人が子供を「座らせる」というような接し方が生まれます。

しかし「子供の家」では、子供サイズの、軽い椅子が用意されています。そうすると、子供は自分自身で「椅子を引き、座る」という行動をします。

「自分でできた」という体験は、自己肯定感や真の自尊心といったものを育む貴重な体験となるでしょう。
  

「失敗しないように先回りする」ということも、大人が子供に接する際にしがつな行動です。

例えば、モンテッソーリ教育では、あえて陶器やガラスの遊具を使ったりします。それらは「落とせば壊れてしまうもの」です。「自分の大事なおもちゃを、自分の不注意で落として壊してしまった」という体験もまた、重要な体験です。「モノを大切に扱う」という力が養われていきます。

これがもし、壊れないようにプラスチックのおもちゃばかりであったり、大人が「落としそうになるとモノをどかしてしまう」ということをしていると「自分の動きが、どう影響するのか」ということを学習する機会を失ってしまいます。

もちろん「すべてのおもちゃを陶器にする」などといったことは非現実的ですが、子供の体験を奪わない、ということは大切なポイントと言えます。

   

子どもの発達区分に対する考え方

モンテッソーリ教育では、次の4つの発達段階に区分します。

  1. 0~6歳:幼児期
  2. 6~12歳:児童期
  3. 12~18歳:思春期
  4. 18~24歳:思春期

幼児期

心も体も大きく成長する時期で、最も多くの敏感期が訪れる時期でもあります。五感を通した体験がとても重要な時期です。触る、嗅ぐ、なめる、聞く、見るといった直接的な体験から世界を学んでいきます。
  

児童期

友達が大切になってくる時期です。友達と一緒に活動する、ということが増えてきます。道徳心やモラルといったことが芽生えてくるのもこの時期です。
  

思春期

心と体が大きく変化する時期です。変化や成長が大きいということは、不安定な時期であるとも言えます。周囲の人間関係がより重要になる時期でもあります。
   

青年期

自我が確立し、自らの才能や情熱を生かして、社会的な活動に参画できるようになる時期です。

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